Module LLM ファームウェアアップグレードガイド
LLM モジュールには、2 つのソフトウェア・アップグレード・ソリューションがあります。1つはファームウェアの書き込み(システム・アップグレード、デバイス・パッケージ全体のフラッ シュに使用)、もう1つは SDカードからのアップグレード(アプリケーション・アップグレード、機能ユニットのアップデ ートに使用)です。
アプリケーションのアップグレード
アプリケーションのアップグレード手順|以下の手順に従って、LLMモジュールのユニットモジュールをアップグレードしてください。
1. SD カードを用意し、アップグレードする deb
パッケージを SD カードのディレクトリに配置します。
2.m5stack_update.config
ファイルを作成し、アップグレードするパッケージ名を記述します。
3.SDカードをデバイスに挿入します。アップグレード中はLEDが青く点滅し、成功すると緑色に点灯、失敗すると赤色に点灯します。
4.アップグレードプロセスはm5stack_update.config.update.log
ファイルをSDカードに出力します。
- 以下のコマンドをコピーして、GPG キーを追加し、M5Stack のソフトウェアソース情報をシステムのソフトウェアソースリストに追加してください。
wget -qO /etc/apt/keyrings/StackFlow.gpg https://repo.llm.m5stack.com/m5stack-apt-repo/key/StackFlow.gpg
echo 'deb [arch=arm64 signed-by=/etc/apt/keyrings/StackFlow.gpg] https://repo.llm.m5stack.com/m5stack-apt-repo jammy ax630c' > /etc/apt/sources.list.d/StackFlow.list
apt update
コマンドを実行して、パッケージインデックスを更新してください。
- 利用可能なLLMのdebパッケージのリストを確認します。この中で、
llm-model-name
の形式で命名されているものはモデルパッケージで、llm-name
で命名されているものは機能ユニットパッケージです。
apt list | grep llm
- 必要に応じて、aptコマンドを使用してソフトウェアパッケージをインストールします。例えば、llm-whisperパッケージをインストールするには、以下のコマンドを実行します。注意:このモデルは比較的多くのスペースを占めますので、必要に応じてインストールすることをおすすめします。
apt install llm-whisper
ソフトウェアパッケージの詳細情報については、StackFlow Githubのパッケージリストを参照してください。このリストにはモデルの設定JSONファイルが含まれており、その中にはモデルのソース(ホームページ)、機能、データ形式が記載されています。
書き込み及びアップグレード
書き込み・アップグレード: システムのフルアップグレードや、システムの損傷からの回復に使用します。書き込みツールは現在Windowsでのみサポートされています。以下の手順に従ってください。
ファームウェアバージョン
- ファームウェアパッケージ(
.axp
)をダウンロードする。
ファームウェアバージョン | ダウンロードリンク | 説明 |
AX630C_emmc_arm64_k419_ubuntu_rootfs_V2.0.0_P7_20241024 | Download | 初期ロットで書き込まれたバージョン, 対応するM5Module-LLMはv1.0.0です。 |
M5_LLM_ubuntu_v1.3_20241203-mini | Download | 2ndロット以降でリリースされたバージョン 対応するM5Module-LLMはv1.3.0です。 |
ファームウェアは現在も開発中ですので、頻繁に更新されます。ModuleLLMとM5Stack側(Arduino, UIFlow)のバージョンが合わないと動かない場合がありますのでご注意ください。
- 書き込みツールとドライバをダウンロードする
- 書き込みツール(AXDL)を開き、左上の小さい丸が、丸い形に並んでいるボタン(Load axp)をクリックしてファームウェアパッケージを選択し、読み込みます。
- ▶(Start Downloading) ボタンをクリックして書き込み待機モードに入り、モジュールが検出されるのを待ちます。
ファームウェアの書き込み
- 1.モジュールが電源が切れている状態で始めます。(M5Stackやバッテリーボトムと接続している場合は、電源が切れていませんのでM5Stackの電源も切ります。)
- 2.PC側にケーブルを接続し、
ブートボタンを押しながら
モジュールのType-C端子にケーブルを接続します。LLMモジュールが認識されたらブートボタンを離します。(デバイスマネージャーにはAXERA U2S Portと表示されます。) - 3.正常にデバイスがダウンロードモードになり接続されると、待機モードであった書き込みソフトウェアが、ファームウェアの書き込みを開始します。
重要な注意事項
/dev/mmcblk0 をパーティション分割しないでください。
オンボードeMMCはデフォルトでシステムディスクとして使用され、パーティションが設定されていない場合、AX630CはこれをeMMCブートアイテムとして認識し、パーティションマッピングからデータを読み込んで起動します。パーティションが切られると、SDカードモードではSDカードとして認識されます。優先順位が高いため、この状態でエラーが発生すると、オンライン修復はほぼ不可能となり、フラッシュもできなくなります。復旧にはeMMCの強制セクター消去が必要です。
非標準的なuboot
AXINによるファームウェアの独自フォーマットのため、標準的なuboot起動に準拠しておらず、標準的なuboot操作はほぼ不可能である。このファームウェアには、ax_boot
の前に自動的に実行される before_boot_cmd
コマンドが含まれています。現在、このコマンドは起動時にモジュールのライトを点灯させます。